ブロークバック・マウンテン 映画のネタバレ・評価感想、セリフ、あらすじ
BROKEBACK MOUNTAIN (2005)
ブロークバック・マウンテン
男性同士の20年に渡る純愛を描いた映画。
孤独で満たされない二人の愛の物語が切なく胸を打ちます。
雄大な山の風景の映像も素晴らしく美しいです。
映画のあらすじ(ネタバレ)
時は1960年代。
イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)は夏の間にブロークバック・マウンテンで羊の放牧をして働くことになります。
寡黙なイニスと、ひょうきん者のジャック。
二人きりで山で生活をし、協力して羊の面倒を見るうちに、二人は打ち解けて深い友情を抱くようになります。
そしていつしか二人の感情は友情を超えたものへと変わっていきます。
お互いに愛し合うようになったイニスとジャックでしたが、同性愛はまだまだ認められていない時代。
二人は自分達の関係を一夏限りのものとして、山を下りるのと同時に別れます。
彼らはそれぞれ結婚して家庭を持ちますが、お互いに相手のことを忘れられず、4年後に再会します。
英語のセリフ
二人は再会を懐かしみ、お互いにまだ愛し合っていることを確認します。
しかし今では二人とも家庭のある身。
「これからどうしようか」
What are we gonna do?
というジャックに対し、イニスが答えるセリフです。
doubt 疑う
be stuck with~ ~で身動きがとれない
make a living 生計をたてる
家族を養い、生計をたてるだけで精一杯なんだ、というイニス。
さらに彼は同性愛が世間にばれることをひどく恐れています。
イニスのセリフの続きです。
no way 絶対ありえない
once in a while たまに
the middle of nowhere 人里離れたところ
お互いに深く愛し合っていても、一緒にいることのできない二人の心情が悲しい…
彼らは年に数回だけ、山で再会し、数日間をキャンプをして一緒に過ごします。
そしてそのような生活を10年以上に渡り続けていきます。
たまに会うだけでは十分ではない、と不満をこぼすジャック。
彼のセリフです。
miss ~を恋しく思う
can't stand ~ ~を我慢できない
一緒に牧場を持って、共に生活をして、幸せになることができたのに、お前が望まなかったんだ、というジャック。
「お前と別れられたらいいのに」というジャックに対し、イニスは
「じゃあそうしたらどうだ?」
Then why don't you? と答えます。
イニスのセリフです。
let ~ be ~を放っておく、というニュアンス。
ジャックを愛しているから、妻とも心が通い合わず、離婚してしまったイニス。
彼は誰にも心をさらけ出せず、孤独な生活を送っています。
I'm nothing.
涙を流しながら言うイニスの言葉に胸が締めつけられました。
この世で一番愛している人と一緒に生きることが出来ない悲劇。
彼はジャックと出会わなかったことを望んでいるように見えます。
そうしたら彼は良き夫、良き父親として人生を送ったのかもしれません。
でもやはり、そこまで深く愛することができる相手に巡り会えたということは、彼らにとって幸せなことだったのではないか…
ラストーシーンで、ブロークバック・マウンテンの写真を眺めるイニスの表情を見てそう思いました。
あの山と、そこでジャックと過ごした夏の記憶は彼の心の中でずっと生き続けるのですね。