死ぬまでにしたい10のこと 映画のあらすじ(ネタバレ)、英語のセリフ、評価感想
MY LIFE WITHOUT ME (2003)
死ぬまでにしたい10のこと
サラ・ポーリー主演作品。
23歳という若さにしてガンを患い、あと2ヶ月の命だと宣告された女性の、最後の日々を描いた映画です。
彼女はそのことを家族にも誰にも言わず、「死ぬまでにすること」というリストを作り、そこに挙げた項目をこなしていきながら、最後の日々を送ります。
主人公・アンという女性の、自分の運命を受け入れた上での淡々と静かな表情、優しい微笑み、彼女の強さと儚さが強く印象に残りました。
映画のあらすじ(ネタバレあり)
アン(サラ・ポーリー)は、23歳、夫と幼い娘2人とトレーラー暮らし。
彼女は家族の面倒を見ながら、夜遅くまで大学の清掃をする仕事をしています。
お金はないけれど、愛情にあふれて穏やかな日常だったのですが、ある日突然激しい腹痛に襲われて倒れ、病院へ。
検査の結果、医師に「余命2ヶ月」と宣告されます。
アンはショックを受けますが、感情的になることなく、その事実を静かに受け止め、家族にも誰にも話さずに最後の日々を送ることを決めます。
彼女は「死ぬまでにすること」というリストを作り、これまでと同じ日常生活を送りながら、その10項目をこなしていきます。
英語のセリフ
彼女のリストには、
「娘たちに毎日愛していると言う」
「ドン(夫)に新しい奥さんを見つける」
「他の男性と恋愛をしてみる」
などの項目が含まれています。
アンは17歳にしてドンと結婚したので、他の男性を知らず、どんな感じか付き合ってみたいと思ったのですね。
でも彼女はドンをとても愛しています。
彼は仕事が安定しないけれど、心の優しい良い父親。
ドンはティーンエイジャーだった頃に、コンサートでアンと出会ったことを思い出し、アンにこう言います。ドンのセリフです。
in spite of ~ ~にも関らず
complain 文句を言う
「楽な暮らしをさせてあげることはできないけれど、君は一度も文句を言ったことはなかったね。君のためにより良くなりたい」
そう言うドンの言葉を聞き、悲しそうに顔を歪めるアン。
彼女は泣きそうになりながら、ドンにこう囁きます。アンのセリフです。
don't ever ~ 決して~しない
ここでの ever は don't を強調しています。
でもその時にはドンは眠りに落ちてしまっていて、アンの言葉は彼に届きません…。
ひどく切ないシーンでした。
一方でアンはリー(マーク・ラファロ)という男性と出会い、関係を持ちます。
マーク・ラファロはどの映画でも存在感のある俳優さんですね。
リーは自分の私生活について話したがらないアンにこう言います。二人の会話のセリフです。
アンが自分のことについて何も話せないのは、もうすぐ死ぬという秘密があるから。
でもそれを知る由もないリーは、合う回数を重ねるごとにアンのことを好きになり、彼女に自分の気持ちを打ち明けます。
リーのセリフです。
terrible ひどい、恐ろしい
exist 存在する
リーの心のこもった言葉を聞いて、アンは涙を流しながら彼にキスをします。
「死ぬ前に他の男性とどんなものか付き合ってみたい」
そういう動機でリーと付き合い始めたアンでしたが、彼女もまたリーを愛し始めていたのでした。
でもアンはリーの思いには応えることができません…
彼女は最後に自分の思いをテープに録音して、リーに届けます。
「あなたを愛しているわ」
アンの人生はあまりにも短く儚いものに思えます…
でも最後に彼女を思い出して優しく微笑むリーの表情に、彼女が確かに存在し、彼の心を温かく照らしているのだと思うと、少し救われた気持ちになりました。