君とボクの虹色の世界 映画のあらすじ(ネタバレ)とセリフ、レビュー
ME AND YOU AND EVERYONE WE KNOW (2005)
君とボクの虹色の世界
一風変わった登場人物たちをオムニバスに描いたスケッチ風の映画です。
多才なアーティストであるミランダ・ジュライが監督、自ら主役を務めています。
ドラマティックな展開などはなく、日常生活をゆるやかに描いた作品となっていますが、オフ・ビートなユーモアのセンスと、登場人物たちのクセのあるキャラクターが面白かったです☆
映画のあらすじ(ネタバレ)
主人公のクリスティーン(ミランダ・ジュライ)は、高齢者タクシーの運転手として働きながら、一方でアーティストとして作品作りをしています。
いつか美術館に作品を展示することを目標にがんばる毎日。
ある日、お客さんのおじいちゃんを連れて行ったショッピングモールの靴売り場で、店員のリチャードと出会います。
リチャードに「君の履いている靴は履き心地いいかい?」と聞かれ、クリスティーンが答えます。
英語のセリフ
rub 擦る
deserve ふさわしい、値する
consciously 意識的に
not consciously で無意識的に
a fact of life 人生の一要素
君は自分が痛みにふさわしいと思っているけれどそうじゃないんだよ ―
リチャードにそう言われてびっくりするクリスティーン。
靴屋の店員との会話にしては何だか深みのある言葉ですね。
この言葉が彼女の心の琴線に触れ、その会話を機に、彼女はリチャードに恋をしてしまいます。
でもリチャードは妻と別居したばかりで、2人の息子も抱えているし、まだ女性と新しい関係を始める心の準備ができていない様子。
クリスティーンは積極的にアプローチしますが、リチャードは彼女に興味を引かれながらも、態度ははっきりしない。
そのもどかしさに、クリスティーンがじれったそうに独り言をつぶやきます。そのセリフです。
ほとんど一目惚れで、「一生一緒に生きていける」と直感できる相手に相手に巡り会うなんて、ロマンティックですよね。
不器用な2人のぎこちない恋愛を軸に、彼らの周囲の人々のちょっと奇妙な日常が、繊細で柔らかなタッチで綴られていきます。
それぞれのストーリーは面白いのですが、この監督の独特の感性が肌に合わない人もいるかな?と思いました。
個人的に好きなエピソードは、リチャードの6歳の息子・ロビーがアダルト・チャットに夢中になるお話。
ロビーは相手の大人の女性と、ついに公園で会う約束をします。
そのシーンは何もセリフがなく、公園の爽やかな緑と日差しの中で、2人が視線を交わし、心の通じ合う瞬間が優しさに満ちていて良かったです(^^)