砂漠でサーモン・フィッシング 映画のあらすじ(ネタバレ)、感想、セリフ
SAMON FISHING IN THE YEMEN (2011)
砂漠でサーモン・フィッシング
不思議なタイトルに惹かれて鑑賞してみました。
砂漠の国で鮭釣りをするための大事業を始める物語、
というあらすじを読んでもイメージが湧かず、どんな映画なんだろう???という感じであまり期待せずに観ましたが、面白かったです☆
冴えない学者役のユアン・マクレガー、美人で聡明なコンサルト役のエミリー・ブラントを始め、俳優陣が魅力的でした。
映画のあらすじ(ネタバレあり)
砂漠の国イエメンの大富豪・シャイフ(アムール・ワケド)は自分の国で鮭釣りがしたいという夢を抱き、投資コンサルタントのハリエット(エミリー・ブラント)を介してイギリス人の水産学者フレッド(ユアン・マクレガー)にその計画を依頼します。
フレッドは初めはその話を馬鹿げているとして相手にしませんでしたが、中東との関係を改善するために何か明るい話題を、と英国政府がその事業に乗り出して、彼は半ば強制的に計画の担当にされてしまいます。
フレッドはしぶしぶながらハリエットと共にシェイフに会い、思いがけずも夢と信念を持った彼の人柄に惹かれていきます。
シェイフを演じたアムール・ワケドが鋭い目と紳士的な物腰で素敵です☆
シェイフはただの個人的な欲望から鮭釣りをしたいと思っているわけではなく、砂漠に水を引き、鮭を放流して釣りができるようにする、という大事業を通して、民族を団結し、農業を起こし、自国を豊かにすることを夢見ているのでした。
フレッドはハリエットと協力して計画を進めるうちに、しだいにシェイフの理想に共鳴するようになり、事業にのめり込んでいくことになります。
英語のセリフ
この映画はシェイフの夢を叶える物語でもあるし、また一方で繊細な恋愛を描いた映画でもあります。
ハリエットには最近付き合い始めたばかりの恋人・ロバートがいますが、彼は軍人で、アフガニスタンに派兵されてしまい、テロが起こって消息不明になってしまいます。
彼女はイエメンで仕事をしながら、ロバートからの連絡を待ち続けています。
不安定な精神状態になり、フレッドにそのことを打ち明けます。
ハリエットのセリフです。
stuck 身動きできない
move on 前進する
make sense 意味を成す
まだ付き合い始めたばかりのロバートのことを、もう正確には思い出せない、というハリエット。
彼の生死が不明で、彼女はどうしたらいいのかわからない状態にいます。
それに対してフレッドはこう返事をします。フレッドのセリフ。
totally まったく
for years 何年間も
フレッドには妻がいますが、夫婦関係は完全に冷めてしまっていて、彼はその状態について「身動きできないでいる」と言っているのですね。
フレッドとハリエットは協力して計画を進めていくうちに、お互いに惹かれていきます。
彼らがお互いについて理解して親密になっていく過程が、思いやりに満ちていて良かったです。温かな気持ちになりました(*^^*)
フレッドはハリエットを愛し始め、妻と別れます。
しかしハリエットの恋人ロバートが生きていることがわかり、彼女の元に戻ってきます。
ハリエットは喜んで彼を迎えますが、心の中では気持ちが揺れています。
ロバートはそれを察して彼女に言います。そのセリフです。
owe 負っている
アフガニスタンの砂漠に派兵されていたとき、ハリエットのことだけを考えていたというロバート。
でも「君は僕に何の負い目もないんだから、君が選んでくれ」と言う彼のセリフが心に残りました。
そしてハリエットはフレッドかロバートか、さらにイエメンに残って事業を続けるのかイギリスに帰るのか、選択することになります…
観ているうちにしだいに「砂漠でサーモンフィッシング」という壮大な構想に、こちらも共鳴してしまう不思議な映画。
イエメンやスコットランドの風景も美しくて良かったです。