マイレージ・マイライフ 映画の名言、あらすじ(ネタバレ)感想
UP IN THE AIR (2009)
マイレージ・マイライフ
ジョージ・クルーニー主演映画。
ジョージ・クルーニーは相変わらずハンサムで素敵ですが、彼の演じる主人公はちょっと不思議な人物です。
あらすじ(ネタバレ)と感想
主人公・ライアンの職業は、企業から依頼を受けてリストラを社員に通知すること。
要するにクビ切り人なのです…
人に絶望を与えるそんな仕事、私だったら絶対いやだなあと思うのですが(^^;
ライアンは淡白にビジネスライクに仕事をこなしています。
仕事柄、出張が多く、飛行機で国内を飛び回り、一年のほとんど家に帰らない生活。
彼は結婚もせず、自分自身の家も持たず、必要最小限の物しか所有しないことをモットーにしています。
とにかく身軽であることが彼にとっては最優先事項であるようで、人間関係についても、深みにはまらないように気をつけています。
彼の人生と同じように、映画自体も軽快にテンポ良く進んでいきます。
彼が手際よく旅をするシーンのカットがスタイリッシュ。
主人公に共感できないところが、むしろ面白くて、「この人はこの先どうなるんだろう?」と興味深く観ることができました。
英語のセリフと名言
部下のナタリーとの会話で、ライアンは結婚願望が全くないときっぱり言い切ります。
うーん、随分淡白ですよね(^^;
自分の家族とも距離を置いているし、すごく親しい友人がいるわけでもなさそう。
仕事で忙しく飛行機に乗ってばかりいて、夢というか人生の目標はマイレージを貯めることだけ。
虚しさを感じないのかな?と思ってしまいますが…。
そんな彼が、アレックスという女性と出会います。
彼女は彼と同じように出張の多い多忙な生活を送っていて、価値観が似ているので、二人は気軽な遊びの恋愛関係を楽しむことになります。
アレックス役のヴェラ・ファーミガ、素敵です(*^^*)
知的で、でも気取りのない美しい大人の女性ですね~
ナタリー役のアナ・ケンドリックも意志の強そうな瞳が印象的で可愛らしいです☆
アレックスと、部下のナタリー、2人の女性と接するうちに、しだいにライアンの頑なな性格がほぐされていく様子が描かれています。
彼は人との真の関係を築いてこなかったこれまでの生き方に初めて疑問を感じるようになり、恋人との親密なつながりを求めようとします。
でも、最後のアレックスのセリフで、彼とはあくまで遊びの関係であり、本気の恋愛対象ではなかったことが明らかになります。
escape 避難場所
break 一休み
女性をあくまで気軽な遊びの対象としてしか見てこなかった彼は、相手からも同じように思われていたのですね。
人にしたことは自分に返ってくるものなのですね…。
ラストのライアンの、途方にくれたような表情が寂しい。。
でもともかく、人との親しいつながりを求めている自分に気がついただけでも、彼は一歩前進したのだと思います。
”遊び”の関係で終わってしまったとはいえ、ライアンとアレックスがパーティでダンスをしたり、ボートに乗ったり、小学校に忍び込んだりするシーンが温かい親密さに満ちていてとても良かったです☆
2人がうまくいかなかったのが残念ですが、一人の男性の心境の変化が丁寧に描かれたヒューマンドラマだと思います。